電子タバコは従来のタバコよりもずっと体に優しいイメージがありますよね。
副流煙の心配がないので、周りの人への安心感も違います。
しかし、それはペットも同じなのでしょうか。
実は電子タバコは大切な家族の一員である愛猫や愛犬に、時に命に関わるような影響を与えます。
最後までご覧になり、ペットの安全を考えて電子タバコを使用するか否かを、じっくりとご決断ください。
電子タバコが猫や犬に与える影響とは?
まずは電子タバコが猫や犬に与える影響から、ご紹介します。
電子タバコは人間にとっては従来のものよりも健康に配慮しており、体に優しいものという認識です。
そしてその認識で間違っていません。しかし、それはあくまで人間にとっての話であり、猫や犬にとっては、ぜんぜん違うのです。
実はペットにとっての電子タバコは時に従来のタバコよりも危険な影響力を持っていることもありますよ。
ペットを飼っている家庭では、そうでないことがあるのです。では電子タバコがもたらす猫や犬への悪影響をご紹介します。
どんな影響を与えるのか、ここでしっかり知っておきましょう。
電子タバコの香りが猫や犬にストレスを与える
猫や犬の嗅覚は、私たち人間の嗅覚よりもずっと優れています。
優れているゆえに、電子タバコのニオイは猫や犬たちの鼻にダイレクトに影響を与えるのです。
電子タバコのリキッドは香りが強いものも多く、人間が気にならない香りのリキッドでも、その何倍ものニオイをダイレクトに嗅ぐことができる猫や犬たちは大きなストレスを抱えます。
私たちが強いニオイに我慢できないように、猫や犬も強いニオイを我慢できず、これにストレスを抱えてしまうのです。
電子タバコの匂いは、ペットに大きなストレスを感じさせてしまう恐れがあるので、注意しましょう。
このような理由から、ペットの前で電子タバコを吸うことはおすすめできません。嗅覚が良すぎるペットたちのことを考えてあげましょう。
リキッドの原料であるPGが猫を病気にする
電子タバコのリキッドには「プロピレングリコール(PG)」というものが含まれています。
実はこれは犬には影響がないのですが、猫には影響大なのです。
PGとは人間の食品にも混入されている物質ですが、人に健康被害はありません。
犬にも同様に健康被害がないので、知らない方も多いかもしれません。
しかし、このPGはキャットフードに使用することが禁じられています。
なぜなら猫への健康被害は免れないからです。
猫にPGはかなり体に悪影響であり、PGを摂取し続けた結果、猫に中毒症状が出ることが確認されています。
その後「溶血性貧血」という病気にかかって、ふらつき・パニック・嘔吐・鼓動が早い・引きつけなどの症状で苦しむことになります。
こうなると、最悪命を落とす危険性もありますよ。
電子タバコを猫の周りで使用することは、猫にかなり影響があり、危険な行為だと思ってください。
ニコチンで犬の命が脅かされる!?
電子タバコの液体はかなり高濃度のニコチンが含まれ、大変危険です。
私たち人間はそれが口に入れたらいけないものだと分かっているので、口にすることはありません。
しかし、ペットたちにはそれが分からないのです。
この電子タバコの液体には味や香りがついていて、誤って落としたニコチン入りの液体をペットが嘗めてしまい、死に至ったケースがあります。
特に何でも噛んだり、口に入れたりする好奇心が強い犬はその事故が多く、これによって命が脅かされるのです。
同じくニコチン入りのタバコカプセルを噛んで、命を奪われてしまったケースもあります。
ニコチンというのは中毒性があり、かなり体に害を及ぼすものです。
人間でも一定量口にすると命を失う代物なので、他の動物にも当然毒になります。
特に体の小さい猫や犬はニコチン入りのものを少量でも口に入れると死の危険が迫ります。
このようにニコチンで犬猫の命が脅かされるケースがありますので、電子タバコのリキッドなどをペットが口にしてしまったときは、すぐに病院に直行するようにしてください。
ペットを飼っている人が電子タバコを利用する際の注意点
ペットを飼っているご家庭で、電子タバコを利用する場合には気を付けてほしいことがいくつかあります。
これを守るか守らないかによって、あなたの飼っている猫や犬の健康状態は変わってくるでしょう。
そうでないと大事な家族を失ってしまうことになり兼ねませんよ!
ペットを飼っている方が電子タバコを利用する際の注意点は、こちらの3つになります。
ペットが口に入れることができる場所に保管しない
まず大切なのは、ペットが不用意に口に入れてしまうような場所に電子タバコを保管しないことです。
一番怖い事故が上記でもご紹介したニコチン入りの電子タバコの液体をペットが口に入れて、死に至るケースです。
これはあっという間のことで、愛情を注いだペットがこのせいで命を失うことはおそらく耐えられないでしょう。
そのショックと後悔は一層大きいものになることが想像できます。
ですから電子タバコを所持している方は、ペットが誤って口に入れられるような場所に、そのような毒物を置かないように気を付けてください。
しっかり保管しておけば、ペットが気づかぬ内にニコチン中毒で死に至ることはまずありません。
誤って事故が起こる危険性がない場所に電子タバコをしっかり保管することが最も大事なことなのです。
またペットが周りにいるときに、誤ってニコチン入りのリキッドなどを床に落とさないように注意してください。
落ちたモノを拾って食べる癖のある犬を飼っているときは特に注意が必要です。
電子タバコを外国から輸入しない
先ほど、ニコチン入りの電子タバコ事故の対策をお話しましたが、この事故を防ぐためにはもう一つ方法があります。
それは外国からわざわざ輸入して、ニコチン入りの電子タバコを購入しないことです。
電子タバコにはニコチン入りのリキッドを使用するものもあれば、ニコチンが入っていないリキッドのものもあります。
ペットを飼っているおうちでは、ニコチンが入っていない方の電子タバコを選んでください。そのためには日本で購入するといいでしょう。
なぜなら、実は日本ではニコチン入りのリキッドの販売が禁止されており、手に入らないからです。
つまり、普通に国内で購入した電子タバコのリキッドはニコチンが入っていないので、ペットにも安全安心なのです。
問題は、外国の専門サイトや知人をつてにしてニコチン入りのリキッドの電子タバコを購入した場合です。
愛するペットのためにも、なるべくニコチンを含んでいないリキッドを使って、電子タバコを利用してください。
犬猫の前で電子タバコを吸わない
電子タバコは動物には多少なりとも危険があります。
ですから、その危険を減らすためにも、ペットの前では電子タバコをなるべく使用しないように気を付けてください。
特に、PGの影響が強い猫の前で電子タバコを吸うことはおすすめできません。
PGとは電子タバコの味を良くしたり、重要な働きをして、必要不可欠。
一見PGフリーかと思っても、実は少量含まれている場合もあります。
香料に使われていることもあり、猫には有害になってしまうのです。
ですから猫を飼っているご家庭で、電子タバコはかなりの影響を及ぼしてしまうでしょう。
電子タバコを吸うのなら、なるべく猫や犬と離れた場所で吸いましょう。
少々面倒かもしれませんが、ペットを守るためにも、このような注意点に気を付けてくださいね。